ここ最新は、ドコモのMVNO界隈がもの凄い勢いで広がっています。毎日のように各社が新サービスを発表しており、私も全て把握できていないです。OCNも以前からドコモMVNOサービスを提供していましたが、これといって特筆すべき点はない普通のサービスというか・・・でした。(苦笑)
しかし、今回発表された新サービス「OCN モバイル エントリー d LTE 980」は今までのOCNと違います。これはパッと見手を伸ばしたくなる素晴らしいサービスです。今回もザックリ表を作成したので見てみましょう。
サービス名称 | OCN モバイル エントリー d LTE 980 | IIJmio高速モバイル/D ミニマムスタートプラン |
---|---|---|
事務手数料 | 3,150円 | 3,150円 |
月額料金 | 980円 | 945円 |
通信速度(LTE) | 下り最大112.5Mbps/上り最大37.5Mbps | 下り/上り共に最大200kbps |
通信速度(3G) | 下り最大14Mbps/上り最大5.7Mbps | 下り/上り共に最大200kbps |
通信量規制 | 30MByte/1日 | 366MByte/3日 |
プロトコル規制 | なし | なし |
PAP認証 | 対応 | 対応 |
SIMタイプ | 標準SIM/マイクロSIM | 標準SIM/マイクロSIM/ナノSIM |
違約金 | なし | なし |
■月額基本料金は980円。違約金なし。
低額データ通信サービスの中ではオーソドックスですね。最近は950円~1,000円の通信サービスがどんどん増えており、より好みしてしまう状態です。
現時点で、1,000円以下の低額データ通信は10社ほどに増えており、そのうち低額SIM一覧でも公開したいと思います。
これまで大手プロバイダーから提供されていたMVNOサービスは、大抵2年縛りでした。先日サービスインした「So-net NURO LTE ライトプラン」にも1年縛りがありますが、今回の「OCN モバイル エントリー d LTE 980」は違約金なしです。まあ気楽に解約できるというのが低額データ通信サービスの魅力だと思いますので・・・
IIJmio高速モバイル/D ミニマムスタートプランとの差はほぼなしです。
■速度は低額データ通信の中で最強。
これまでの低額SIMと言えば、「安いけど遅い」が常識でした。しかし、今回のOCNは違いました。「安いのに速いけど規制は鬼」です。
基本速度は規制が無く最大速度112.5Mbpsに対応。これは、完全に他社と違う切り口で攻めています。今までの低額データ通信サービスの概念を覆す事態です。
IIJmio高速モバイル/D ミニマムスタートプランとは天と地の差があります(笑)。
■転送量規制は1日30MBまで。
これも、他社にはない概念で、上記で「規制は鬼」とした部分です。
しかし、ライトユーザーにとってこれが鬼規制となるかといえば、そうでもないです。「安価でより快適に通信する」という意味では理想に近いでしょう。
そんなに細かく速度規制ができるのか?と不思議ですが、このサービスはデータ量が30MByteを超えると当日23時59分まで規制され、日が変わると共に解除される仕組みです。
SkypeやLINEなどの連続通信や、YouYubeなどの動画再生中に超えたら通信中でも規制が発動するのか?気になります。
IIJmio高速モバイル/D ミニマムスタートプランのほうがかなり余裕があります。しかし、ライトに使う場合は逆にこんなにいらないと思います。
この転送量規制の部分が低額データ通信のキモの部分ですが、OCNは量、IIJmioは速度を規制することでベビーに使えないように規制しているというわけです。
果たしてどちらがいいのか?
OCNの転送量規制30MBは、Web閲覧やメール、Twitterや2ch程度でも、一日使い続ければ達してしまう量です。自分の使い方を理解しておく必要がありそうです。
ちなみに規制後の速度は100kbpsということで、規制中も意外と問題無く使えそうな予感、、、
PAP認証対応。但しナノSIMの提供無しの為、SIMフリーiPhone5への直差しは不可。
このサービスは、他社と比べて不足した部分が多いです。
ナノSIM提供無し以前にLTE非対応の為、iPhone4Sでも使えません。
専用端末の提供も無く、ある程度知識の高い人を想定しているのか?と思わせる不親切さです、、、
■注意!現在はXi(クロッシィ)=LTE非対応端末での利用不可。
はいこれ、これが現時点での最大のデメリット。と言っても、ユーザーからは早速要望が殺到しており改善予定のアナウンスが出ています。
Amazon限定だけあって、ユーザーの声が届きやすいのが功を奏しましたね。大手は腰が重いですが、今回はそうも行かなかったようです・・・
OCN モバイル エントリー d LTE 980」における3G端末対応について
4月8日からAmazon.co.jpにて販売を開始した「OCN モバイル エントリー d LTE 980」につきまして、多くのお客さまからご要望をいただいております3G端末でもご利用いただけるように検討を進めております。
確かに、提供条件として「FOMA端末利用不可」と記載があります。しかし、これ一言だけでは分かり辛い。これは本当に分かり辛いです。インターネット・サービス・プロバイダー国内最大手としてこれはいかんです。
そもそも「FOMA端末ってどれ?」という人も世の中にたくさんいます。自分が使っている端末がXi非対応なのかわからない人もいるでしょう。SIMフリーならなんでも使えると勘違いする人もいるくらいです。
「FOMA端末非対応」の一言で片付けているのは、大手ではOCNくらいです(大手では)。
高速モバイル/D概要 - 動作確認済み端末
日本通信(b-mobile)動作確認端末一覧
「BIGLOBE LTE・3G」動作確認端末一覧
So-net NURO LTE対応機器一覧
楽天ブロードバンド LTE動作確認端末
いかがでしょうか?他社は、上記のように自社で動作確認端末の公開をしています。なんとあの楽天ですr、、、失礼。
楽天も、とても細かく動作確認しており、初心者が釣られやs、、、失礼。
もちろん端末全てとは全然言いません。全ての動作確認など不可能ですから。
ですが、FOMA端末利用可能ならまだしも、利用不可でそのうえどんな端末が使えるかわからない?そんな状況では悪評がつくだけでなんのメリットもないと思います。
まあ、FOMA端末対応予定とのことで、あまり叩いても意味がないですね。
■FOMA端末非対応とはどういう意味なのか?
これは、技術的な問題ですのでユーザー側には全く関係の無い話です。
ですが、同じドコモのデータ通信サービスでMVNO業者によってその様な問題が起こるのを不思議に感じる方もいるででしょう。
実はこれ、単純に業者側の設備が足りないというだけの問題だと思われます。
私は内部の人間ではなくOCNのサービスを一度も使ったことが無いので憶測ですが(苦笑)、通常FOMA端末(Xi非対応)にはそれ専用の終端装置(認証サーバーなど)が必要ですが、OCNはXi端末(これは全てFOMA対応)の終端装置しか設備しなかったということです。
簡単な図ですが、単純に上の「FOMA対応認証サーバー」を用意していなかっただけだと思います。
日経の記事でインタビューに答えているようですが、、、
NTTコム、1000円切るデータ通信SIMを3G端末対応へ
現在販売しているSIMカードがLTE端末だけでしか利用できない経緯については、「もともと通信量制限のないOCN モバイル エントリーシリーズで、LTE端末向けと3G端末向けを分けて売っていた。月額980円の廉価版を出すにあたって『まずLTEを使っている先進ユーザーが利用するだろう』と想定してLTE版だけを先行的に発売した」(岡本担当課長)と説明する。
OCN側ではユーザーがどんな端末を使うか分からないはずですが「LTE端末向けと3G端末向けを分けて売っていた」というのは、一体どうやって分けていたのでしょうか?(笑)。
そんなことはしているはずもなく、OCN側では今と変わらぬ体制で売っていたのでしょう。「FOMA対応認証サーバー」はXi端末でも繋がるので、今回のようなクレームは起こらなかっただけでしょう。
FOMA端末を切り捨てるのは時期尚早だったということでしょうな・・・
色々書きましたが、安定して繋がるなら普通に神プランです。IIJmioからの乗り換えも検討する価値が充分にあると思います。