【日本通信、nanoSIM新発売】
日本通信株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:三田聖二、以下、「日本通信」という)は、SIMフリーのiPhone5で使えるスマホ電話SIMのnanoSIMを新発売します。日本通信のオンラインショップ(www.bmobile.ne.jp/market/)にて、本日15時より販売開始します。
さて、早速料金プランなどチェックしてみましたが、なかなか複雑怪奇で解りづらい・・・w
というわけで、個人的に感じた注意事項など見ていきます。
というわけで、個人的に感じた注意事項など見ていきます。
まずは、数あるMVNO業者の中から先人を切ってナノSIM(NanoSIM)の販売を開始した日本通信(b-mobile)に敬意を表したいです。さすがは日本初のMVNO業者といったところでしょうか。まあ日本通信のサービス内容、特に質の面では,、少なからず疑問を感じる部分がありますが?(苦笑)。
さて、サービス内容に関してですが、データ通信メインの方にはいきなり萎える発言かもしれませんが、このサービスは通話ありきのサービスで、データ通信はオプションとして提供されます。つまり、「通話の基本料金が必ず発生する」サービスということです。さらにもう一点、データ通信オプションは、「3G(FOMA)通信専用」であり、「LTE(Xi)には対応していない」という点にも注意が必要です。ただし、これは日本通信の企業努力が足りないということではなく、汲み取るべき理由があると思います。
最近話題になっているのが、「iOS 6.0.1にアプデート後、iPhone5でドコモのLTE(Xi)エリアを掴んだ」という報告です。しかし、ただSIMカードを差してAPN設定すれば使えるという訳ではなく、現状「裏ワザ的な設定やアップデートが必要」になります。
この状況で、一企業がLTEの動作保証などするはずもなく、日本通信がナノSIMを3G専用として提供したことは極自然な流れと言えます。また、iPhone5は「FOMAプラスエリア非対応」 であり、たとえLTEを掴んだとしても、エリアが広いドコモの通信網を安定して使えるとは言いがたい状況です。冒頭で敬意を表したのは、「この状況でよくナノSIM出したなこのおっさんやるじゃねーか・・・」ということです。いや皮肉ではなくw
@FSSanda
これは、日本通信社長三田聖二氏の報道発表直前のツイートです。直前でこのような発言をしているということは、かなりの不安と葛藤があったと思われます。
基本料金についてはこちら(http://www.bmobile.ne.jp/sp/service.html)に 細かく記載がありますが、通話はプランS、プランM、プランLと3種類あります。
基本的に音声通話をしない自分にとって、正直この通話プランに魅力は感じません。しかし、やはり「データ通信オプション」については気になるところです。オプションは2種類用意されており、低速定額のオプションと、高速通信が可能なオプションがあります。最近の流行りどころを押さえたオプションとなっていますね。それでは詳細を見ていきましょう。まずは低速定額オプションから。
【プラン名】
U200
【月額基本料】
1,690円
【通信速度】
上り下りともに200kbps(ベストエフォート)
【利用可能データ量】
使い放題(要注意)
【通信ネットワーク】
ドコモFOMA®3Gネットワーク(Xi対応端末は利用できません)
【その他】
動画再生や連続したデータ通信は利用不可
続いて高速オプションです。
【プラン名】
2GB定額
【月額基本料】
2,990円
【通信速度】
下り最大14Mbps / 上り最大5.7Mbps(ベストエフォート)
【利用可能データ量】
料金月ごとに2GB(2000MB) 利用可能データ量を使い切った場合は、上り下りともに100kbps(ベストエフォート)に制限されます(要注意)
【通信ネットワーク】
ドコモFOMA®3Gネットワーク(Xi対応端末は利用できません)
【その他】
利用可能データ量は翌料金月に引き継ぐことはできません
低速定額オプションについては、なかなかのツボを心得たオプションですね。200kbpsで1,690円というサービスは、IIJmioやDTIなど他社MVNOにはない新しいサービス形態です。個人的に、低速定額のサービスは質が重要と考えており、現状128kbpsで945円の「IIJmio高速モバイル/D ミニマムスタート128」を提供している、日本通信最凶?のライバルIIJmioですが、こちらは実質150~200kbps近い速度を叩き出しており、サービス内容で謳っている速度を大幅にバーストしている状況です。これを踏まえると、U200プランがどこまで安定したサービスを提供できるかがキモとなるでしょう。
(要注意)部分についてですが、「使い放題」という表現は若干語弊があるように思います。モバイルデータ通信界隈では常識ですが、当然「短期間で大量に通信を行った場合の規制」は発動します。日本通信特有の通信量規制「1ヶ月で1.2GB規制」も当然あります。サービス・料金(http://www.bmobile.ne.jp/sp/service.html)ページのかなり後半部分「電気通信サービスの内容」の項目に記載されていますので、注視しておきましょう。
ちなみに、高速オプションについては通信量規制はありません。2GBが全ての規制と考えましょう。まあ高速オプションについては、別段言うことなし・・・w注意点としては、2GB使いきったあとの通信速度は「常時100kbps」に規制されます。これは、150kbpsのイオンSIM以下となります。イオンSIMがまだ100kbps時代に使ったことがありますが、あれは拷問に近いです。メールやTwitter、2ch程度であれば問題無く使えますが、遅いです。遅いですが確実に使えます(苦笑)。
「2GB使い切ったらU200と同じになる」などと甘い考えは即座に捨てましょう。その半分です。
最後に「Turbo Charge」についてですが、この「スマホ電話SIM」も対応しています。但し、高速オプションの2GBには使えません。あくまで使い切ってからの、100MB追加購入からのみ適用となります。
Turbo Chargeについてはこちら(http://www.bmobile.ne.jp/turbocharge/)を参考にしましょう。
Turbo Chargeについてはこちら(http://www.bmobile.ne.jp/turbocharge/)を参考にしましょう。
そんなわけで、ざっとですがサービスの紹介と注意点を述べてみました。まだサービス開始直後ということもあり、実際の使用感などの報告が巷で出てくるのはしばらく先だと思いますが。個人的に使う予定はないですw
データ通信についての記事になりましたが、このサービスの最大のメリットは通話です。SIMフリーiPhoneに直接差して、ドコモ回線を使った通話と通信が使えるのは大きなメリットでしょう。私のようなモバイルルーター派にとっては興味がなくとも、「これを待っていた!」と感じる人はたくさんいるでしょう。ただし、データ通信をメインに考える人には、モバイルルーターが無難な選択です。これは、iPhone5に限った話で、その為にナノSIMを契約する必要があるかということです。日本通信云々の話ではないです。
本家ドコモのナノSIMを契約すれば、LTE対応端末ではLTEが使えます。しかし、iPhone5に直接差して、LTEが使えるか確証のない状態で使う必要は、現時点ではとりあえずないでしょう。LTE対応モバイルルーターに標準SIMかマイクロSIMを差して、iPhone5はWi-Fiで繋げばリスクは減ります。
端末が増えることと、端末が高いのがモバイルルーター最大のデメリットですがw